トリコモナスは子供でも感染する|症状と治療法

トリコモナス膣炎は性感染症の一つであることから、大人がなる病気だと思っている方が多いと思います。けれど、トリコモナス膣炎は性経験のない乳幼児でも感染する恐れのある病気です。
今回は、子どものトリコモナス膣炎についてご紹介します。
子どものトリコモナス膣炎の症状は?
女児の症状は、悪臭のある泡立ったおりものが出る、陰部にかゆみを感じるなど。子どもが陰部がかゆいと訴えたり、ママが下着についているおりもので異常に気付くことが多いようです。
トリコモナスは膣だけでなく尿道や膀胱にも感染して膀胱炎を起こすことがあります。
子どもが下腹部痛や排尿痛などの膀胱炎症状を訴えるため、検査をしてみたらトリコモナスに感染していたと分かることもあるようです。トリコモナスに感染しても、約半数の人は症状が出ないと言われています。
男児は、トリコモナスが尿道に感染して尿道炎を起こします。しかし症状が軽いため、ほとんど自覚症状がなく気づくことがないようです。まれに、排尿痛があったり、尿道から出る分泌物が増えたりすることがあるようです。
小さな子どもは言葉でうまく訴えることができないので、性器をいじったり、おしっこをする時に泣いたり、トイレを嫌がったり、不機嫌になったりすることがあります。
どうして子どもがトリコモナスに感染するの?
トリコモナス膣炎は、トリコモナス原虫が感染することで発症します。
トリコモナス原虫は水に強いという性質があるため、性行為はもちろん、トイレの便座や浴槽の椅子、タオルなどからも感染する可能性があります。そのため、性経験のない子どもでも感染してしまう恐れがあるのです。
小さな子どもは洋式便座にうまく座ることができず、便座部分に陰部をべったりとくっつけてしまったりすることも多く、公衆浴場などでも気軽にいろんなところに座ったりするのも影響しています。
とはいえ子どもがトリコモナスに感染することは大人に比べてとても少なく、子どもが感染している場合は、両親が感染していることが多いようです。
トリコモナス膣炎の治療
トリコモナス原虫に効果のある抗虫剤を内服します。子どもが膣剤を使用することはほとんどないようです。
女児は婦人科を、男児は泌尿器科の受診をおすすめします。
子どもにデリケートゾーンの診察を受けさせることに抵抗のあるママもみえるかもしれませんが、病気を治すためには必要なことです。
子どもの健康を守るためにも、しっかりと治療をしてあげてくださいね。異常に気付くためにも、日頃から子供の様子に気を配ることも大切です。